日本三大こぼれ話
日本人は何かのテーマを3つの物で代表させるのが大好きです。「3つ」という数は多すぎず少なすぎず、頭で覚えるにも実際に体験(来訪)するにも、ちょうどいい数のように思えます。
私も授業の中で、「枕草子」「方丈記」「徒然草」を三大随筆、「万葉集」「古今和歌集」「新古今和歌集」を三大和歌集などと、テーマに関わる物を「3つ」にまとめることがよくあります。また自分の旅行のテーマとしても、三大鍾乳洞を訪ねるとか、三大薬泉を巡るとか、やはり「3つ」のものを制覇しようとすることも多いです。そこでゴールデンウィークも近い今回は、日本の三大○○をいくつか紹介しようと思います。
★ 日本三大珍味…「世界」の三大珍味は、言わずと知れたキャビア、フォアグラ、トリュフだが…
・越前のウニ(福井県)…7月〜8月に福井の若狭湾で海女さんによって採れるウニは、本当に一味違うらしい。
・知多のこのわた(愛知県)…私の地元、愛知県の知多半島師崎で採れる、ナマコの腸の塩漬けです。
・肥前のからすみ(長崎県)…長崎近海で採れる、ボラの卵巣を塩漬けにしたもの。中国(唐)の墨に形が似ているから「からすみ」。
→私もウニとこのわたは食べたことありますが、珍味だからと言って誰にとっても「おいしい」と感じられるかどうかは分かりませんよね。私には、かっ○寿司のネギトロ軍艦の方がおいしいように思えましたが…
★ 日本三景…古くから人々に感動を与え続けた景観
・松島(宮城県)…リアス式海岸の湾内に大小260もの島が絶景を作り上げる。芭蕉の「奥の細道」もここがメインだったという説も。
・天橋立(京都府)…海の上に長さ3.6qの砂が細長く伸び、約3200本もの青松が色づける。
・宮島(広島県)…厳島(いつくしま)神社の鳥居が海面に建つ。厳島神社自体が海底を敷地として造られている。
→私は松島と天橋立は訪ねたことがあります。ただ松島を訪ねた日は天気が悪く、あまり景観を楽しめませんでした。天橋立は冬に訪れたこともあり、雪に包まれて幻想的でした。逆さまから見ると、まさに龍が天に昇っていくようで素敵です。
★ 日本三大怪談…もっともポピュラーな「こわい話」です。でもちょっと今の時代には古いかも知れません…
・四谷怪談…妻を毒殺して別の女性と結婚するが、死んだ妻が断末魔の醜い顔で亡霊として現れて錯乱し、…
・番町皿屋敷…家宝の10枚セットの皿を1枚割ってしまい、それを気にした井戸に身投げした女性が、夜ごと井戸から…
・牡丹灯籠(ぼたんどうろう)…死んだ女性がお供を連れて好きな男性の家を訪ねる。その男性は家に魔よけのおふだを貼るが…
→私はもちろん3話とも読みました。まだ読んだことのない人はぜひ自分で読んでみてほしいので、あらすじは途中で止めておきました。
★ 日本三大がっかり名所…有名な観光地、でも実際に訪ねてみると…ウ〜ン!! ちょっと期待はずれ!?
・札幌時計台(北海道)…相当大きな時計台を想像して訪ねてみると…えっ!! 普通の家の時計じゃ!?
・はりまや橋(高知県)…車で走っているといつの間にか通り過ぎてしまう。もう一度戻ってもやはり見つからず!?
・守礼門(沖縄県)…東大寺南大門のような巨大なものを思い描いていると…えっ、これ!?
→私ははりまや橋のみ訪ねたことがありますが、車を運転していたということもあり、結局肉眼では見つけられませんでした。
まだまだ紹介したいですが、今回はこの辺で。少しでも興味を持てたら、ぜひ自分で行って、食べて、読んでみて下さいね。
はなぶさ通信 第79号(平成21年4月6日発行)より