解答6:まぎらわしい地名?(20年12月前半出題)
答え→あわ…阿波(徳島県)と安房(千葉県)
「あわ」と言えば、まず徳島県の「阿波踊り」を思い浮かべると思います。しかしもう1つ、房総半島の千葉県安房も、発音は「あわ」になるのですね。当時はまぎらわしかったのではないでしょうか。
ところで、旧国名というのは調べれば調べるほど興味深いものになります。その国名が制定された由来を考えて(あるいは知って)いくだけでも、素敵な研究(あるいは時間つぶし)になりそうです。
例えば新潟県の「上越」「中越」「下越」(厳密には国名ではなく地域名ですが)。地図で見ると北(つまり上)が下越、南(つまり下)が上越となっています。WHY? しかし、これについては事情はすぐに分かりました。当時は天皇が存在していた京都を基準(一番高い場所)としていたので、新潟県は地図上の一番下がもっとも京都に近く「上越」という名前をもらったのでしょうね。
こう考えると、福井県、富山県、新潟県がそれぞれ越前、越中、越後と呼ばれた理由もすぐに納得がいきます。いつの時代もやはり天皇陛下の鎮座する所がもっとも高い場所となるということです。今では東京がもっとも高い場所として、各電車も東京へ向かう方が「上り電車」となっています。昔(天皇が京都にいる頃)は東京へ向かう方が「下り」だったのにね(例:東下り)。
しかしこの考え方で納得がいかないのが、関東地方の上総(かずさ)と下総(しもうさ)。どう見ても京都に近い方が「下総」になっているような気がします…。ということで調べてみると、当時この地域の人が京都へ向かうには一般的には海路を使ったようで、海路で考えた上で京都に近い方が「上総」になったそうです。う〜ん、大納得!!