学問の道しるべ(中学生国語)
実は中学生の国語の(定期試験の)学習方法は一番簡単だと思っています。それは一言で言ってしまえば、学校で使用しているワークや問題集、あるいは学校の授業で使用したプリントを、テスト前にひたすら覚えるしかないからです。古典については少し異なりますが、中学校の国語は90%以上が現代文です。
その現代文の問題には様々な解釈がつきものです。段落の要旨だろうと、登場人物の心情だろうと、何種類もの正答が存在するはずです。しかしそれではテストにならないので、先生方は(仕方なく)ワークの解答、あるいは授業で述べた解答(結論)を唯一の正答として問題作成、添削・採点をします。だから本来の「国語」という学問の趣旨にのっとって、テストに臨んで自力で答えを考え出そうとする生徒はいい点数はもらえず、いきおい中学校の国語はワークの解答を暗記する科目ということになるわけです。
定期試験の問題用紙が配られて、「次の文章を読んで後の問いに…」なんていう指示のとおりに頑張って「次の文章」を読んでいるうちは、なかなか国語の成績は上がらないものと思って下さい。「次の文章」なんて教科書の指定された範囲の文章なのですから、テストに臨んで悠長に読んでいる場合ではないのです。ただのデコレーションだと思って下さい(ちょっと言い過ぎかな!?)。
ここまで読んで、「じゃぁ学校の国語の授業なんて、国語力の養成にはつながらないじゃん。入試の国語のためには授業は参考にならないじゃん」と思ったあなた。そう、その通りです(中学校の国語の先生方、ごめんなさい…、でも本音を語るコラムなので…)。学校の国語の授業は「通知票の国語」の成績を取るためのものだと割り切ってください。
では本当の国語力はどう身に付けるのか? それはこの「学問の道しるべ」の小学生国語のページをご覧下さい。基本的にはそこに書かれていることと同じです。ただし、正直言って、中学生になってから国語力(日本語力)を身に付けるのは難しい。時間的にもそれほど余裕はないし、やはり小さい頃の読書量・漢字語彙力がモノを言うのです…。あしからず。
しかしふさぎこむことなかれ!! 入試国語のテクニックだけは、中学3年生の冬からでも多少は身に付けられます。もちろん「最低限の読解力」だけは必要になりますが、入試国語の解き方のコツについては、いろいろな進学塾や予備校の「直前講座」を、付け焼き刃を承知の上で受講する価値はあると思います。