第121回 足利(栃木県足利市)→藤岡(栃木県栃木市)

平成22年12月14日 雨のち晴れ 22.6q 5時間50分

渡良瀬川を渡らせて!

 日付はちょうど、去年碓氷峠を歩いたのと同じ12月14日。あの日は前半が快晴、そして後半突然曇ってきて最後は雨、という天気でした。今回はまったく逆。出だしは予報通りの雨で始まりました。しかし天気予報に「昼前から晴れる」となっていたので迷わず「雨天決行!」。傘を準備してコートを着込んで、足利駅に向かいました。

 持ってきたのは折り畳み傘。それをパッと開こうと…んっ!?…あれ、骨が折れてる! まぁ確認せずに持ってきた僕が悪いのですが、仕方なく駅前のコンビニで新品の傘を1本購入し、それをさして歩き始めました。今回は最初から予定外のアクシデントでした…。

 足利市内を東へ東へ歩いていくと、左手にはず〜っと山が連なっています。この山は関東平野の北端となるもので、山の向こうには栃木の奥座敷と言われる日光・鬼怒川があります。今回の旅ではそこまでは足を伸ばせそうにありません。家康公には堪忍していただくとして、一応気持ちだけは東照宮を拝んだことにしておきました(あ、もちろん日光東照宮には車では行ったことありますよ)。

 しとしとと雨は降り続いていますが、気温は特に寒くはなく、着てきたコートは早くも邪魔になり始めました。しかし傘をさしているためにコートを脱いで手に持つことはできず、こんな冬場なのに歩きながら少し汗ばんでしまいました…。

 歩き出して約2時間、ようやく小高い丘を越えて足利市の東端、富田駅に到着。ここで雨が上がり始めました。ハッと空を見上げると後方から青空が広がり始め、ここからの素晴らしいウォーキングを期待させてくれます。それにしても雨が上がる頃の「曇っている青空」って素敵ですよね。空気中の汚いものが洗い流された後、って感じがして。今回は北に連なる山々の方角を向いて、そんな「曇っている青空」の写真を撮りました。実にさわやかだ!

   

 道は足利市を出て佐野市へ入ります。そばが有名な足利市に対して、佐野市の名物はラーメン。道端には「ラーメン・ぎょうざ」の看板を掲げた店がいっぱい。ちょうどお昼も近くなってきていたのでどこかの店に入ろうかとも思いましたが、今朝ホテルで朝食バイキングをめいっぱい食べてきてしまっていたのでまだおなかが空いていない…。あぁ…あんなに食べなきゃよかったぁ…。

 佐野市はもう1つ、「佐野厄除大師」があることでも有名な都市です。ちょうど歩いている道に案内もあったので、「こりゃ呼ばれているな」と思い、境内を参拝しました。平日ということもあってか人影も少なく、静かな参拝となりました。しかし、この旅日記を書いている3日後現在、今のところ特に「厄除け」の御利益らしきものは現れていません。まぁ「何事もない」ってことが御利益なのかも知れませんけどね…。

 ここから方角は南に変わります。道を右に折れて茨城県の方に向かうのですが、さっきまでとはがらりと変わって目の前はすべて広い広い青空! 見渡す限りの関東平野! 僕は狭い空間も嫌いではないのですが、やはりこうやって視界が広がっているというのは気持ちいいものですね。

   

 さらに歩を進めると佐野市から栃木市へ入ります。栃木県の県庁所在地はもちろん宇都宮市ですが、「栃木市」ってのもちゃんとあるんですね。最近の平成の大合併でできたのかと思ったら、栃木市自体はかなり昔からしっかりと存在していたみたいです(それでも大合併でかなり周辺の市町村を組み込んで肥大化したみたいですけど)。

 ほどなく右手に渡良瀬川がくっついてきて、風景は堤防沿いになりました。この先、渡良瀬川は利根川に合流します。前回も足利市内を流れる渡良瀬川の絶景に心を打たれて写真を撮りましたが、今回も前回よりさらにきれいな渡良瀬風景を1枚プレゼントしたいと思います。ちなみに次回のウォーキングでは渡良瀬川遊水池の中を歩く予定なので、そこでも綺麗な姿を見せてくれることと期待しています。

   

 今回の終着地はこの渡良瀬川を南岸に渡ったところにある、東武日光線の藤岡駅の予定でした。ところがここを南岸に渡れる橋がなかなか無い! 「渡良瀬川」だけに簡単には「渡らせ」ないのでしょうか!? しばらく歩き続けてようやく新開橋という橋を見つけて「渡らせ」てもらいました(ちょっとくどいですかね)。

 ここは栃木県の南東端にあたり、群馬県・茨城県・埼玉県、そして少しだけ離れて千葉県も含めた5県の県境が密集している地域です。次回はこの5県を一気にかすめるように歩き、埼玉県で人口最小の幸手市に到着します。。

   



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