第41回 大桑(長野県木曽郡大桑村)→南木曽(長野県木曽郡南木曽町)

平成12年10月15日 曇り一時雨 12.7q 2時間40分

雨時々カエル

 さぁ第37回から歩いている木曽路も残すところ2回となります。今回は木曽路南部の比較的大きな町、南木曽(なぎそ)町に到着します。

 この日はどんよりと曇り空(ここのところあまりパッとしない天気の中でのウォーキングが続いています)、まず初っ端から傘を持って行こうかどうかで非常に迷いました。で結局、ゴール予定地の南木曽駅の1つ隣の駅、落合川駅に車を置いて、傘を持たずにスタート地点の大桑駅に電車で向かいました。しかし大桑駅に立ってみるとまさかの本降り! どうしようかなぁと思っていると駅前に小さな病院がありました。この日はどうやら休診らしい。ということで、この医院の玄関前に置いてあった忘れ物傘をお借りして歩き出すことにしました。

 念のために書いておきますが、もちろん借りパクはしていません。歩き終わってからちゃんと車で返却しに戻って来ましたよ。ま、人として当たり前のことですけどね…。

 今回のコースも木曽路の名に恥じない山あいのコースなのですが、1カ所だけウォーキングにとっての難所があります。ウォーキングの難所、もう何度も書きましたが、それは歩道のない長いトンネル。ここは野尻トンネルと言い、国道19号線のメインルートなのでトラックもビュンビュン走る。もしここを歩けば9割以上の確率で「死」が待っているでしょう。しかしトンネルの入り口に「トンネル内歩行者注意」という標識があるということは、国土交通省はこのトンネルを歩いて通ることを承知しているのでしょうね…。

 僕はまだ「死」は勘弁なので、仕方なくトンネル脇の細い道に進んでいきました。この道はJRの線路に沿った道で左手はガケ、線路を挟んだ右側はダムという、これもなかなか危険度の高い道です。しかしトンネル内よりはよっぽどマシでした。

 この道を歩いていると、いったん止んでいた小雨が再びパラパラとしてきました。そして何と…! 頭上の木の枝から雨とともにカエルがポトリ! う〜ん、いろんな事が起こるものですね。何だか心細くなってきました。

 ちなみにこのコースの右手にあるダムは木曽川をせき止めたダムで、読書(よんたり)ダムと言います。本とは何の関係もないそうでただの地名らしいですが、このダムの奥には柿其渓谷という人里離れた観光名所もあるようで、やはり中山道木曽路は単調な山道に見えて人を飽きさせない魅力があります。

 この難所を越えると十二兼(じゅうにかね)という小さな駅があり、間もなく南木曽駅に到着。ここは中山道の木曽十一宿では南から三番目の三留野(みどの)宿です。かつての宿場名はすでに駅名にはなく、JR中央線の駅は現在の自治体名を冠した南木曽駅になっているのです。

 木曽十一宿も残すのは妻籠・馬籠の二宿のみとなりました。次回はいよいよ木曽路の南端を通過して中津川へ到着します。

 

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