第50回 東幡豆(愛知県幡豆郡幡豆町)→新川町(愛知県碧南市)
平成13年5月20日 晴れ 25.4q 6時間0分
廃線跡の悲哀
幡豆駅を出発したこの日はまだ5月。しかしこの日は非常に暑かった。まるで真夏のよう。出発してから1時間くらいで道端の喫茶店に入り、氷をを口にして歩を進めました。まず最初に向かうのは幡豆郡吉良(きら)町の吉良吉田。この町には吉良温泉という温泉があります。以前少し良くないことで新聞紙上をさわがせてしまった温泉地ですが、まぁそんなに悪い温泉ではないと思います。僕は何よりこの「きらよしだ」という発音が好きです。
吉良吉田は名鉄線においての交通の要所の1つです。かつては「吉良吉田行きの特急」という列車も走っていました。何と言っても前回の旅日記にも書きましたが、かつては吉良吉田駅は堂々たる(!?)ターミナル駅でした。安城・西尾からやってくる西尾線、蒲郡からやってくる蒲郡線、碧南からやってくる三河線の3本が集まってきていました。今は残念ながら三河線の碧南〜吉良吉田間が廃線となってしまったため、たんなる通過点としての駅になってしまいました。
この廃止された区間に三河一色という駅がありました。かつてはこの駅の近くの一色港から沖合の佐久島行きの舟が出ていたのですが、僕も高校2年生の時にクラスの仲間たちと夏休みに佐久島へキャンプに行きました。担任にクラスでキャンプに行ってもいいか相談すると…「よし、俺も行く!」との担任からの返事。そこでクラスの有志(といっても半分以上は行きました)と担任で佐久島キャンプを決行することになったのです。もう15年近く前の話ですが、今もいい思い出になっています。
思えばあの時代は三河湾がとても元気な時代でした。そう言えば昔家族でウサギ島や猿ヶ島にも行ったなぁ…。いつの間にか閉園されてしまっていたけど。今回のウォーキングは廃線跡を歩きながら、古き良き時代の三河湾を思い浮かべてその悲哀にどっぷりと浸りました。
お茶の産地西尾市をほんの少しかすめて、碧南市に入ります。遠く左手前方に火力発電所の大きな施設が見えてくると、碧南市街も近くなります。それにしてもこの辺りは360°見渡す限りの田園風景で視野が広い! 昼も近くなってきて暑さもさらに増してきたので2時間に1本ずつ水分補給をしながら歩いていたのですが、この日は最後に道端の自動販売機で「ミロ(ココア飲料)」を飲んでしまったので、口が渇いて乾いて仕方ありませんでした。かと言って続けてお茶を飲むとお腹を壊してしまいますしね…。
今回は名鉄三河線の新川町駅を終着地としました。ここは碧南駅の2つ隣の駅で、周りはかなりの住宅地です。次回はここから衣浦大橋を渡って知多半島に入り、節目のトータル1000qポストに到達します。