第54回 桑名(三重県桑名市)→楠(三重県三重郡楠町)

平成13年9月16日 晴れ 25.3q 6時間20分

低所恐怖症を改めて実感

 前回のウォーキングでギリギリ手前だったということになりますが、桑名駅を出てほんの数百mの場所が早くもスタートからの1050qポストになりました。

 と、いきなり書き出しましたが、今回はJRから離れて近鉄線の方へ歩いていく計画を立てました。車も近鉄線沿線の駅に置き、桑名駅を出ると近鉄線の線路に向けてどんどんと海沿い(伊勢湾)の方へ進んでいきました。と言っても近鉄とJRなんてほとんど併走してるじゃん、って思われる方もいるかも知れません。しかし桑名駅から四日市を過ぎると、近鉄線が伊勢方向に向かうため海沿いを進むのに対して、JR線は鈴鹿峠近くの亀山駅に向かうため山に向かって進んでいくので、両線はその距離を次第に広げていくのです。今回は「伊勢神宮参拝の旅」ですから、近鉄線に沿って進む方が正しいということになります。

 四日市市は石油化学工業で有名な都市ですが、今回は海沿いを進むということでその工業地帯の真ん中へ突っ込んでいくようなウォーキングになります。国道23号線を日永交差点で横切り工場群の中へ吸い込まれていくと、そこには近鉄線の海山道(みやまど)駅があります。最初地図で確認した時、この駅はひらがなで「みやまど」と書かれていたので、てっきり「宮窓」とか「宮間渡」と書くのだと思っていました。伊勢神宮も近いですからね。しかし実際は「海山道」。いったいどんな意味なのかなぁと思って地図を眺めていると、同じ三重県のはるか南方(熊野灘に近い方です)に海山(みやま)町という町があるのが目に付きました。海山町に行く道だから「海山道」? それにしてもずいぶんと距離があるし、海山町ってそこまで有名な町ではないし…。本当の由来はどうなんでしょう?

 余談ですが、この日永交差点の近くにサークルKがありました(今もあると思いますが)。ここで一度トイレを借りたことがあるのですが、用を足すときにおこぼしになられる方が多いのか、しっかりと「する」ように促す張り紙が貼ってありました。その張り紙がなかなかおもしろいもので、確か「ストライクをお願い! ガーターはやめてね!」といった感じの文句が書いてあったように記憶しています。う〜ん、そうきたか! ウォーキングとは全然関係のない話でした…。

 さて、見渡せば前も後ろも右も左も大きな石油化学工場。当然のように高くそびえる煙突からは真っ黒な煙。それでも昼間はまだ少ない方で、周囲から見えなくなる夜間はこれらの工場は真っ黒な煙をガンガン排出しているらしいです。…にしても本当に僕はこういった高い建造物に弱い。高所恐怖症でもあるのですが、低所恐怖症でもあるのです。何だか倒れてきそうな気がするからでしょうか? 高所恐怖症の原因は「落ちそうだから」というはっきりしたものなのに、低所恐怖症とか閉所恐怖症の原因ってよく分かりませんね。

 徐々に寂れた港が近付き、塩浜駅に到着。ここはまさに四日市工業地域のための駅のような雰囲気です。せっかくなのでもう少しこぢんまりとした場所まで出ようと、四日市市の南に隣接する楠(くす)町まで足を伸ばしました。9月中旬とは言えまだまだ暑いので、楠駅の案内板が見えたときにはホッとしたものでした(実は塩浜から先はあまり下見をしていなかったのです)。

 今回はこのまま楠駅へ到着…といきたいところだったのですが、何と駅は目の前なのにそこに渡るための大正橋が工事のため通行止め! しかも周囲に橋は無い! 小さい川とはいうものの、さすがにジャンプで越えられるほどではないし(もともと僕は走り幅跳び苦手だし)、仕方なくあとほんの数百mのために約4qほどの遠回りを決心し、ようやく楠駅に到着することができました。どうせ朝、車で楠駅まで来たのだから、下見を兼ねて歩くはずの道を走ってくれば工事していることにも気付けたのに。やはりウォーキングには厳密な下見が必要だということを思い知らされた今回の旅でした。

 次回はこのまま海沿いに三重県を南下し、県庁所在地の津市に到着します。



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