第81回 吉田(静岡県榛原郡吉田町)→岡部(静岡県志太郡岡部町)
平成15年9月15日 晴れ 18.5q 4時間30分
再び警察から声をかけられる…
今回の歩行距離は20qにも満たないほどの距離ですが、前回のような「ず〜っと海沿い」というコースとは違って、スタート地点とゴール地点の地形・風景は一変します。一言で言えば、「遠州灘から内陸へ」というところでしょうか。
第27回の旅で紹介したように、大井川・焼津から静岡市に至るには大崩海岸という難所が立ちはだかります。ここはゆったり歩くにはそぐわない道路です。ということで、当時はいったん旧東海道に戻り、宇津ノ谷峠を国道1号線のトンネルで越えて静岡市入りしたのでした。今回はどうしようかともう一度いろいろ下見をし直してみましたが、やはり宇津ノ谷トンネル以外に歩けそうな道はなく、再び遠州灘から別れて内陸岡部宿の方に向かうことになりました。
車を置く場所に苦労しましたが、今回は失礼してコースの途中にあるスーパーの駐車場の片隅に駐車させてもらいました。実は2回ほど後の第83回の旅の時にもやはりスーパーの駐車場に車を置かせてもらったのですが、一応釈明させてもらえれば、2回ともちゃんとそのスーパーで買い物をしました(お弁当とか)。なのでお店の方々、どうか許してください。
富士見橋で大井川に入ると、今回は焼津に到着する前に内陸の方に道を折れました。目指すは旧東海道の藤枝宿。道はとてもいい感じの県道なのですが、歩道がしっかりあるのに、そこを歩けないほどに草がぼうぼうに伸びてしまっているのが残念でした。まぁまだ夏だから仕方ないか…。
そんなわけで、交通量もそれほど多くないので、歩道上ではなく道路の端の方を歩いていると…。「歩行者の方は歩道を歩いてください!」というスピーカーからの声! 振り向くとそこにはパトロール中のパトカーが走っていました。パトカーのスピーカーで注意されたのなんて初めてだ。「だから歩道は草がぼうぼうで歩けないんだってば!」なんて文句を特に言うこともなく(警察の連中は権力のかたまりですからね、口答えしたら何されるか分かったもんじゃありません)、歩道に上がるフリだけはしました。大人だなぁ…僕って。
藤枝は旧東海道で静岡県を東に向かうと、広々とした平野にいったん別れを告げるような位置にある宿場町です。舞阪辺りからずっと広がっていた視界はいったん山に閉ざされ、ここから岡部・丸子(まりこ)といった山間の道が始まることを実感できます。僕の中でのイメージとしては「ちょっと暗い宿場町」です。
山々が本当に眼前に広がるようになると、そこは岡部町役場。もうほんの数百m歩くと、第27回の旅で焼津から歩いてきた道と合流するのですが、今回はこの岡部町役場にバス停があったので、ここを終着地としました。岡部町はジュビロ磐田の「ゴン中山選手」の出身地でもあります。
今回もかなり暑くて体力を消耗してしまい、バスを待つ間に500mlの飲料水をイッキ飲みしたので、ちょっとおなかを壊してしまいました。バスは藤枝駅行きだったので、藤枝駅で御前崎行きのバスに乗り換える間に駅のトイレにかけこんで苦しんだという苦い記憶があります…。
次回は宇津ノ谷峠を越えて、静岡市北部、安倍川上流へ向かいます。